2024年10月31日(日本時間11月1日)、OpenAIがChatGPTの新たな機能「ChatGPT search」を発表しました。皆さんが普段から一般的に使用している“検索”機能に変革を起こすのではないかと早くも注目を浴びています。ChatGPT Searchとは名称の通り、ChatGPTが自動的にWeb検索をしてくれる機能なのですが、どこが凄いのか気になりますよね。
この記事では、「ChatGPT search」の特徴や使い方など、知っておくべきポイントを詳しく解説します。
chatGPT searchの使い方を解説
ChatGPT searchは、2024年7月から先行公開されていた「SearchGPT」の正式版という位置付けです。GPT-4oを進化させたもので、新しいデータ生成技術を搭載した機能です。ChatGPTに自分が調べたい内容などを質問すると、AIが自動的にウェブ検索を行い、適切な回答をまとめてくれます。Googleなどで情報を検索する場合、検索ワードを入力して、表示されたリンクの中から自分が求めているいる内容を探す手間がかかりますよね。せっかく色々探したのに、欲しい情報が手に入らなかった、というケースも決して珍しくないです。
そういった不満や手間を解消してくれる機能として、ChatGPT searchは非常に役立つでしょう。下記にて、ブラウザ版ChatGPTにおける使い方の手順を紹介します。
①ChatGPTにログインする
②モデル選択欄からGPT-4oを選ぶ
③ウェブ検索アイコン(地球儀マーク)をクリックしてから、プロンプトを入力
このように、使い方はとてもシンプルです。検索機能の起動方法として、ショートカット文字「/」を入力して、「検索する」を選択するやり方もあります。また、「〜を検索して」という風な文言を入れると、自動で検索機能が作動します。
ChatGPT searchはプロンプトに関連する最新の情報を基に、回答を生成してくれます。単に情報を整理するだけでなく、必要に応じて最適な画像を引用表示するなど、より分かりやすいアウトプットを得ることが可能です。さらに情報の引用元を表示しており、クリックするとそのサイトにアクセスできる仕組みです。回答の最後部分にある「情報源」という部分をクリックすれば、参照元を一覧で確認できます。検索のニーズが多いであろう次の5つのジャンルに関しては、専用のUIが設けられています。
●天気
●株式
●ニュース
●スポーツ
●地図
2024年11月時点では、ChatGPT PlusとChatGPT Teamユーザーのみ利用可能です。ChatGPT EnterpriseおよびChatGPT Eduプランの方は今後数週間以内、無料版ユーザー向けにも数ヶ月以内に、リリースが予定されているとのことです。
chatGPT searchを拡張機能として利用するには?
ChatGPT searchのスゴいところは、Google chromeの拡張機能としても利用することができる点です。簡単にいうと、日頃使っているGoogle検索のデフォルトがChatGPTに置き換わるという、極めて画期的なツールなのです。使用方法は、まずChrome Web StoreからChatGPT searchのページにアクセスします。「Chromeに追加」という箇所をクリックし、「拡張機能を追加」を選択すると、インストールが開始されます。
その後、Google Chromeの画面右上にある、拡張機能を管理するアイコン(ジグソーパズルの形)をクリックします。ChatGPT searchが有効化されているかスライドバーを確認したら、いよいよ検索機能を試してみましょう。
今まで通り、アドレスバーに検索ワードを入力すると、Googleのページではなく、ChatGPTの回答生成ページが表示されます。初めて利用する時だけ、「Login On OpenAI」をクリックして自分のアカウントにログインする必要があります。つまり、無料版ユーザーは現時点で拡張機能を利用できません。一度ログインすれば、次回以降はスムーズに検索を実行できます。
ChatGPTの弱点の一つに、天気や株価など、リアルタイムに変化する最新の情報には回答できないという点が存在しました。しかし、Web検索機能が加わったことで、ユーザー側の使い勝手が格段に向上しています。ちなみに、普通のGoogle検索を行いたい場合、検索ワードの前に「!g」を入力し英語で文言を入れると、Googleの検索結果ページを表示します。「!g」オプションは英語限定のため、日本語の検索ワードには対応していないのが難点です。
chatGPT searchはスマホでも利用可能?
ChatGPT searchは、スマートフォン(Android/iOS)アプリ版でも利用することができます。使い方や機能はブラウザ版と同じです。ChatGPT PlusとChatGPT Teamユーザーは、ログインするとすでに機能が追加されています。
ウェブ検索アイコンをクリックする、あるいはショートカット文字「/」を入力して検索機能を立ち上げる、といった手順も変わりません。UIの観点から考えると、ブラウザで利用する方が引用元や複数の情報を見やすいかと思いますが、スマートフォンでも気軽にChatGPT searchを利用する価値は十分にあると言えるでしょう。
まとめ
ChatGPT searchは、“検索といえばGoogle”が主流だった業界の常識を一変させるポテンシャルを秘めています。回答を生成する過程で用いられる情報は、信頼できるソースから引用するものがほとんどです。万が一疑わしい場合も、引用元をすぐにチェックできるため、ハルシネーションのリスクが低減されています。
テキストだけでなく画像に関しても引用元を確認でき、求めている情報をスピーディーかつ的確に集めることができます。Google社はとてつもなく脅威を感じているのではないでしょうか。