TOPIC

chatGPTに実装されたo1-preview機能とは?特徴や使い方を解説

chatGPTのo1-preview

OpenAI社はChatGPTに次々と新しい機能を実装しています。今回は、「OpenAI o1(オーワン)」というモデルを紹介しましょう。このシリーズには「o1-preview」と「o1-mini」という2つのタイプがあります。理系分野において特に活躍するモデルで、複雑な推論を実行できると評判です。どんな特徴があり、どのように利用すればいいのか、よく分からない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、特定のジャンルに強みを発揮する新機能、「o1-preview」について理解を深めていきましょう。

o1-previewは無料?料金体系について解説

ChatGPT PlusおよびTeamユーザーは、o1-preview機能を使用することができます。2024年9月16日以降、EnterpriseとEduプランにも開放されました。無料版ユーザーに向けたリリースは、現時点で予定されていません。後述するo1-miniへのアクセスは将来的に検討されるようですが、o1-previewについては未定です。

注意すべき点は、利用にあたり回数制限が設けられていることです。ただし、9月17日から制限が緩和され、上限がアップしました。

●o1-preview
変更前:30メッセージ/1週
変更後:50メッセージ/1週

●o1-mini
変更前:50メッセージ/1週
変更後:50メッセージ/1日

気になる料金体系に関して、ChatGPT PlusおよびTeamユーザーは追加料金はかかりません。OpenAIのAPI経由で利用する場合、使用量によって料金が加算されるシステムです。また、入力トークンと出力トークンで料金が異なります。金額はいずれも100万トークンあたりの価格を提示しています。ちなみに、1トークンは英語の約4文字、日本語の場合1~2文字に相当する単位です。

●o1-preview
入力トークン:15ドル
出力トークン:60ドル
●o1-mini
入力トークン:3ドル
出力トークン:12ドル

o1-miniはo1-previewよりも価格が5分の1に設定されています。推論能力が高く処理コストが大きいo1-previewの方が、価格も上がるわけです。

o1-previewの使い方について解説

現在ChatGPTの有料プランに登録している方は、すぐにo1-previewを使えるので、ぜひ試してみてください。手順は簡単で、ログイン後、画面左上のモデル選択部分で「o1-preview」をクリックするだけです。覚えておくべきポイントは、プロンプトの入力方法です。ChatGPTに指示や質問を与えるプロンプトは、具体的かつ詳細に記述するほうが最適な回答を得られる、と従来のChatGPTでは言われてきました。しかし、o1-previewを使用する場合、プロンプトの作り方を変えていかなければなりません。

①複雑な指示ではなく、シンプルかつダイレクトな文言を用いる
たとえば、「日本で選挙の投票率が低いのはなぜですか?」という風に、大雑把に思えるぐらいで問題ありません。逆に、“~の観点から”“歴史的背景を踏まえて・・・”“解決策を3つ~”など、プロンプトが複雑になるほど、最適な回答を生成しづらくなるのです。なぜそんな現象が起きるかといえば、o1-previewは高度な推論能力を持つ機能です。AIがより深く考える設計となっており、複雑な問題に対応できるよう開発されたモデルだからです。ユーザーが指示を与えずとも、自動的に長く考えるプログラムが組まれています。

②区切り文字を使用して情報を明確に区別する
o1-previewでは簡潔なプログラムが好まれます。文章の要約を依頼するケースなど、どうしてもプロンプトが長くなる場合、引用符やタグなどの区切り文字を上手く活用してください。どの部分を要約するのか、人間の目で見ても分かりやすい配慮を心掛けるといいでしょう。適切に区切ることで、スムーズに回答を得ることができます。対照的に、余計な情報を与えてしまうと、回答の精度が低下する恐れがあるため注意が必要です。

o1-previewとo1-miniの違いについても解説

前項で少し触れましたが、ChatGPTにはo1-previewと別に、o1-miniという機能も追加されました。両者にはどのような違いがあるのか、理解しておきましょう。
o1-miniの特徴は、高度な推論能力や思考の連鎖といったo1シリーズの特徴を備えつつ、安価かつ処理速度を向上させたモデルです。主な対象はシステムエンジニアなどコーディングに従事する方です。
料金はo1-previewの5分の1という安さながら、処理速度は優れています。開発者は大量の作業を素早く進めていきます。そういった仕事で役立つため、いわゆるSTEM分野(科学・技術・工学・数学)に特化したものです。
STEM分野のタスクに限定すると、o1-miniは非常にコストパフォマンスが高いです。コーディング能力はo1-previewをも上回るといわれています。一方、論文作成など幅広い知識を必要するタスクには向きません。

それでは、o1-miniについて簡単にまとめます。

●o1-miniはo1シリーズの小型モデル
●処理速度を重視
●コード生成やデバックを得意とする
●総合的な知識量はo1-previewに劣る
●料金はo1-previewより5倍安い

まとめ

推論能力に長けたo1-previewという新たな機能がリリースされ、ChatGPTの多様性が一段と向上しました。既存の情報を伝達するにとどまらず、深く考えて複雑なタスクを実行することが可能になったのです。o1-previewは名称の通り、まだ“プレビュー”段階のツールであり、ファイルや画像のアップロード機能などは搭載されていません。また、o1-miniについては、STEM以外の専門分野にも拡張する余地が残されています。
通常のChatGPTよりも高度な学習を重ねており、論理的思考に基づいて回答を生成します。特に理系分野の仕事に携わっている方は、o1-previewが役立つ場面が多いはずなので、ぜひ試してみてください。

関連記事

  1. chatGPTの文字数カウントの仕方

    chatGPTに文字数を指定しても守らないことがある理由や回避策を解説

  2. chatGPT pro

    chatGPTの新プラン・chatGPT Proが登場!上位モデルのo1 pro modeは月額20…

  3. chatgptとは

    chatGPTとは?わかりやすく解説します

  4. chatGPTと法人営業

    chatGPTを法人営業でも活用!活用事例の具体例やポイントを解説

  5. chatgptとミームコイン

    chatGPTで作成されたミームコインについて徹底解説

  6. chatGPTの命令

    chatGPTに役割を与えると作業効率アップ!使える役割一覧

  7. ExcelとchatGPT

    chatGPTでマクロ生成は可能?具体的なプロンプトなども併せて紹介

  8. chatGPTの翻訳機能

    chatGPTの翻訳精度はどれくらい?グーグル翻訳との比較についても解説

  9. chatgpt-4oの仕組みや料金

    chatgpt-4oは無料で使える?無料での使い方や無料版の制限について解説

PAGE TOP