chatGPTを活用して、ランディングページ(以下:LP)を制作することはできるのでしょうか。LPは一般的に、そのサイトを訪れるユーザーが最初に目をするページです。購買意欲を向上させる役割を担い、企業の売上につながる重要な部分となります。
これまで、LPを作り上げるにはマーケティングやプログラミングなどの専門的知識が必要とされていました。ユーザーの関心を高めるLPを作れず、仕方なく外部に依頼していた企業も多いかと思います。スキルがない初心者でも、クオリティが高いLPを作成するためchatGPTをどう上手く使えばいいのか、この記事で解説します。LP制作を大幅に効率化できるので、ぜひ参考にしてください。
chatGPTでLPを作成する際のプロンプトを紹介
chatGPTは大量のWebページを学習しており、プロンプトで指示を与えるだけで、効果的なLPの構成を提案してくれます。ここでは、2つのケースに分けて、プロンプトの例を紹介していきます。
①LPの構成をゼロからchatGPTに提案してもらう場合
「●●●(商品名など)に関するLPを作成します。構成案を提供してください」
→「LPで使用するキャッチコピーを○つ作成してください」
→「(ファーストビュー/セカンドビュー)に関して、記載するテキストや掲載すべき画像を提案してください」
→「商品の特徴を説明するセクションに書くべきテキストを作成してください」
→「●●●のLPのデザインイメージを考えてください」
→「LPに合うカラーコードを教えてください」
→「LPのHTMLを作成してください」
このように、まず大まかな構成を考えてもらい、次に各セクションで使用するテキストや画像などを提案させる手順がおすすめです。そもそもLPをどう作っていいか分からない方は、上記の方法でchatGPTとの対話を重ねながら、アイデアを固めていきましょう。
②商品の説明文など長文テキストを作成する場合
「新しいLPを作成するための魅力ある説明文を考えてください。以下の #情報 を参考にして、ターゲットに適した内容を提案してください。
#情報
・ターゲット層:45歳から60歳の女性
・商品:スキンケアアイテム(例)
・関心:肌のシミやシワが気になる
・特徴:初回限定の特別価格でお試しできる
詳しい説明文や宣伝文句を生成してもらうには、商品の情報を具体的に指示する必要があります。文章に必ず入れて欲しいアピールポイントやフレーズ、どういったターゲットを集めたいのかなど、重要事項を伝えましょう。もう少し簡潔なプロンプトを使うなら、下記のような文章が良いです。
「自社の新商品●●●には、~~~、~~~という特徴があります。これらの特徴から得られるメリットを交えながら、商品の説明文を作成してください」
こういったプロンプトでChatGPTに指示を出すことで、商品のキャッチコピーや説明文を熟考する時間が削減されます。出力された内容が気に入らなくても、再度別の案を出してもらえばオッケーです。
chatGPTでlp作成に役立つプラグイン
chatGPTのプラグイン機能を活用すると、さらに手軽に高品質なLPを作成することが可能です。実用性が高く、操作もしやすいプラグインとして、今回は「InstaSite」を取り上げます。InstaSiteとはLP制作に特化したプラグインです。大まかな内容をプロンプトに入力するだけで、それに適したLPを自動的に生成します。
使い方はとても簡単です。
①有料版のChatGPT-4にログインする
②プラグインを選択するタブから「InstaSite」をクリックする
以上で準備が完了しました。あとは、商品やサービスの内容、主な特徴、ターゲット層、会社概要や外部リンクなどの情報をプロンプトに入力してください。プロンプトの冒頭に
「以下の内容で、ランディングページを作成してください。ユーザーの関心を惹きつける構成にしてください」
といった具合でLP作成を指示します。
通常のプロセスと比較して、かなり手順をスキップしているように思えますが、なんとInstaSiteはあっという間にLPを完成させるのです。生成が終了すると、「●●●のランディングページを新しいタブで開く」という外部リンク付きのテキストが表示されます。さらに、「ランディングページのテキストや画像を編集するための管理ページを新しいタブで表示する」という管理画面用のリンクも表示されます。実際にLPを確認して、修正したい部分を管理画面から編集し保存すると、すぐに反映され再度外部リンクでチェックできます。
このLPのHTMLも出力されているので、プログラミングに精通する方ならHTMLを直接編集してもいいですし、あるいは管理画面から操作して細部を調整しましょう。
claudeのほうがLP作成には向いている?
「Claude」は、アメリカのAIスタートアップ企業「Anthropic」が提供する生成AIです。基本的な使い方はchatGPTと同じく、チャット形式のやり取りに応答します。同社が注目される理由は、OpenAI社に所属していた元社員が退社後に立ち上げた企業だからです。実際にchatGPT-3などの開発を手掛けていた人物が独立したため、設立当初から注目を浴びていました。
ClaudeとchatGPTを比較すると、Claudeが優れている点がいくつかあります。
●一度に処理できるプロンプト量が多い(※最大10万トークン)
●人間らしいニュアンスや感情に配慮した自然な文章を生成
●Pythonなどのコード作成においてChatGPT-4より高いスコアを記録
一般的に、Claudeは高度な推論やコード作成、多言語処理が得意だといわれています。対するchatGPTは、プラグインの活用などによって多様なタスクに対応でき、論理的な文章を生成する傾向です。Claudeの方が作業の処理スピードが速いケースが多いため、Claudeの方が性能が高いという意見も聞かれます。
LP制作という観点ですと、どちらもページ作成自体は可能です。ただし、Claudeはレイアウトやデザイン性という面で他社の生成AIに劣るケースが多いようです。説明文の提案などテキスト部分の生成で不自由はないものの、出力されたLPをそのまま実装するには物足りないと言わざるを得ません。ClaudeにLP制作を全面的に依存するのは賢明な選択ではないでしょう。
まとめ
LPはサイト運営の肝となる部分でありながら、外部に発注するとコストがかかり、あまり手を付けていなかった方も多いかもしれません。chatGPTを活用すれば、ページに記載して欲しい情報を伝えると、自動的にLPを生成してくれます。プラグインを使用することで、より一層簡単に、時間をかけずとも高品質なページが出来上がります。今後、LPの制作コストが低減するのは間違いないでしょう。ぜひ自社で生成AIによるLP作成にトライしてみてください。