皆さんは、ミームコインという言葉を聞いたことがありますか?何やら怪しいものに感じてしまうかもしれませんが、海外の著名人やインフルエンサーを中心に、大変注目が集まっています。ミームコインによって、資産が数百倍、数千倍に増えたという成功者が現われたことで、関心は高まる一方です。“コイン”といえば、ビットコインに代表される仮想通貨が有名ですが、ミームコインは異なる性質を持っています。
本記事では、ミームコインの特徴や、ChatGPTを用いてミームコインを作り出すプロセスなど、人気のヒミツと知られざる実態を解説します。
ミームコインとは?概要を解説
ミームコインは、インターネットに投稿された風刺的なユーモアやパロディなどの要素を中心に開発された暗号資産またはトークンです。そもそもミームとはネット用語で、SNSやWebサイトなどを通して拡散され話題となった画像や動画コンテンツ、噛み砕いて言えば面白ネタのことを指します。主な代表例として、「ボトルキャップチャレンジ」や「猫ミーム」が特に有名です。
開発者は、ユーモア精神を持って、ミームに基づいたコインを開発します。私たちは仮想通貨と同様に、コインを買って所有したり、第三者と取引することが可能です。
では、お遊び心満載で作られた暗号通貨が、どうして世界中で脚光を浴びているのでしょうか。インターネットで話題のコンテンツを基に開発されたミームコインは、これまたインターネット上で急速に拡散される場合があります。特に著名人やインフルエンサーといわれる名の知れた方々が特定のコインを購入した、という情報が広まると一気に価値が上昇して、投資対象の対象になります。投資といっても、株式投資とは違い、投機的側面が非常に強いのは否めません。
ミームコインに投資する層は、面白さやコミュニティに価値を見出し、楽しさを共有したいようです。しかしながら、ミーム自体が旬の移り変わりが激しく、毎年のように新たなミームが誕生します。ミームコインの価値は変動が激しいため、リスクも非常に高いわけです。
ミームコインの作り方や買い方を解説
もし、この記事を読んでミームコインを開発してみたいと思った場合、下記のような手順を踏む必要があります。
①アイデアの考案・情報収集
②プラットフォームの選定
③トークンの作成
④コミュニティ構築およびプロモーション
新しい台帳、いわゆるブロックチェーンプラットフォームを一から開発するのは非現実的でないため、イーサリアムなど既存のブロックチェーンを活用して、ミームコインを作ることになるでしょう。開発にあたっては、高度なプログラミングスキルが求められ、技術を学ぶか第三者に依頼するのが一般的です。
ただし、プログラミングに精通していなくても、トークンを作成できるツールが存在します。トークンの名前・説明・供給量などの情報を入力するだけで、新しいコインが作成され、チェーン上で使用できます。コミュニティを構築し、プロモーションを行ってファンを増やせば、コインの価値が一気に上がる可能性はあります。最近は、ChatGPTを用いてミームコインを開発したデジタルアーティストが話題になりました。彼は、プログラミングスキルが皆無ながら、ChatGPTとの対話を重ねながら、新しいコイン「Turbo」を作り出すことに成功したのです。同氏いわく、ChatGPTのプロンプトに、このような内容を入力したといいます。
「あなたはMemeCoinGPT、現在のすべてのミームコインを超えることができる仮想通貨の天才Alです。
私はファンの助けを借りて、あなたの提案を実行します。
予算69ドルを最も成功する新しいミームコインに変えることがあなたの目標です。
違法なことは何もせず、CoinGeckoでトップ300ランキングを達成します」
するとChatGPTは、ミームコイン開発のためにやるべき項目を提示しました。名前を決めた後、最も重要となるマスコットキャラクター画像のイメージもChatGPTに考案させたのです。
そのテキスト説明文から、画像を作成するAIツール「Midjourney」を活用して、実際の画像を何パターンか作成し、最終的に一つに絞り込みました。スマートコントラクトやトークノミクスといった、新トークン発行に必要なプログラミングコードも、ChatGPTが提供したそうです。ChatGPTやSNSフォロワーの力を借りて、本当にミームコイン開発を実現した事実は、本当に驚きです。
ミームコインの多くは、国内にある仮想通貨取引所での取扱いがありません。まず仮想通貨を購入し、海外の取引所で自分が好きなミームコインを購入するという流れになります。海外の取引所は、セキュリティ面で不安が残るところも存在しますので、注意してください。
ミームコインで億り人?注目すべきミームコインを調べてみた
「CoinGecko」という仮想通貨の価格・チャート・取引高などの情報をリアルタイムに提供するサイトによると、ミームコイン市場全体の時価総額は、2024年9月時点で600億ドル(約9兆円)を超えました。仮想通貨市場の中において、ミームコインは巨大な市場を形成しています。価値の変動が非常に激しいという性質を持つため、良いタイミングで購入できると価格が急騰し、“億り人”になるのも夢ではないです。
一例を挙げると、「Turbo」は2024年2月から5月の3ヶ月間で、時価総額が2700万ドルから6億ドルに急上昇しました。上昇幅はなんと約22倍。2023年の安値付近の価格と比較すると、100倍以上に跳ね上がっています。このように、いつ価格が動くか分からないため投機的要素が強いものの、上手く波に乗れれば、あっという間に億り人に到達できるかもしれません。2024年現在、仮想通貨市場で注目度が高いミームコインとして、取引量や時価総額が大きいものを紹介します。
●ドージコイン(DOGE)
●ペペ(PEPE)
●ボンク(BONK)
●柴犬コイン(SHIB)
●ドッグウィフハット(WIF)
過去にも、テスラ代表取締役CEOのイーロン・マスクがドージコインについて度々SNSでツイートしたことを理由に、価格が急騰した事例があります。トレンドの変動が速いので、ミームコインよりも、影響力がある人物の発言やSNSを追っていくほうが、取引で利益を出すには有効かもしれません。
まとめ
日本では、ミームコインという存在自体、初耳の方も少なくないかと思います。国内の取引所で扱っていないものが多く、日常生活で使用できるわけでもないので、まだまだ認知度は低いです。
世界に目を向けると、“ミームコインバブル”とでも表現すべき現象が起きており、億り人も誕生しています。そう簡単に価格が上がるとはいえませんが、いつ何が起こるか分からないワクワク感を楽しめるのではないでしょうか。新たなミームコインは、今も次々に開発されています。もしユーモアに溢れ面白いと思えるコインに出会ったら、購入を検討してみても良いかもしれません。