chatGPTができることは非常に多岐にわたります。使い方によって、業務効率化を図れたり、今まではできなかったことができるようになったりします。上手く活用するためにも、まずはchatGPTでなにができるのか、逆にどんなことができないのかをはっきりと理解しておく必要があるでしょう。
そこで、本記事ではchatGPTの役割を一覧にしてご紹介すると同時に、どのように役割を与えて業務に役立てられるかを解説していきます。
chatGPTができることとできないこと
chatGPTは文章生成AIです。そのため、テキストでの自然なやり取りを通して、課題への回答や新たなアイディアの提案ができます。また、長い文章の要点だけをまとめること、文章に基づいたコピーの作成などにも長けています。さらに、コンピュータープログラムの生成も可能であり、プログラミング用のコードや表、関数などを作ることができます。chatGPTはさまざまな言語に対応していることから、翻訳も得意としていて、日本語から英語をはじめ、幅広い言語の双方向の翻訳を自然に行います。
一方で、chatGPTはあくまでもテキストベースのサービスですので、テキスト以外のものを生成することはできません。たとえば、画像を作ったり映像を編集したりするのは、chatGPTでは不可能です。また、音楽や音声などを作ることもできませんし、現在のところ、音声認識による入力にも対応していません。
chatGPTの役割一覧
chatGPTはテキストベースであるという点を認識しておくことで、chatGPTが果たす役割をよく理解できます。具体的に果たせる役割を一覧にして、それぞれを解説していきますので、チェックしてみてください。
疑問の解決
一般的にもよく使われるのが、疑問の解決という役割です。世界中から膨大なデータを収集、学習しているため、幅広い疑問に答えることができます。企業活動で利用するケースとしては、製品の原料や製造方法、初めて聞く専門用語の定義、法律に関する情報、土地や国についての詳細などを確認するために使えます。
アイディア創出
自分たちとは違う観点から、アイディアを出してもらうこともできます。たとえば、自社の製品やブランドについて説明した後、マーケティング用のコピーを作ってもらったり、マーケットのトレンドから次に流行しそうなジャンルを教えてもらったり、といった使い方ができます。他にも、ブログに掲載する記事のドラフト、プレゼン資料に載せたいスライド内容、チラシの構成アイディアなどを出す役割を与えることもできるでしょう。
ある程度の業務内容や目標を入力した上で、業務フローのリストアップをさせたり、次回の会議で使いたいアジェンダの提案をさせたり、というのも一つの手です。もちろん、自分たちでも検討するはずですが、自分たちの案とchatGPTの出した案とを比較することで、漏れや自分たちでは考えてもいなかったような点を発見できるかもしれません。より網羅的な使い方を可能とするのも、chatGPTに与えられている役割と言えます。
エクセルの表や関数作成
エクセルでデータを扱っている場合、入力したデータに関して、表やグラフ、関数を作る必要が生じることがあります。もちろん、Excelスキルが高い人であればすぐに作れるでしょうが、慣れていないと面倒に感じる作業ではないでしょうか。そのような時に、chatGPTに作りたいものの条件を入れれば、自動的に作ってくれるので便利です。これはVBAマクロについても同じで、高度なエクセルの使用ができるようになります。つまり、エクセルの利用サポートのような役割をchatGPTに与えることができるのです。
コーディング
chatGPTは、プログラミングも自動的にしてくれます。HTMLやCSS、JAVAなど、一般的に使われているプログラミング言語であればほぼ網羅していますので、有用な役割を果たしてくれるはずです。プログラムで処理したい内容と該当するプログラミング言語を指定すると、自動的に作ってくれます。まったくコーディングスキルがない方でも簡単にプログロムを組めますし、プログラマーもドラフトを作らせることで業務効率を図れるでしょう。
プロンプト作成
chatGPTで画像や動画の生成はできませんが、そのためのプロンプトを作ることは可能です。他の画像生成AIで命令を出すためのプロンプトを一度chatGPTで作り、それをコピペすることで、高精度のAI画像を得られるようになります。多くの画像生成AIは指令を英語で出すことになっていますので、chatGPTを使って自然なプロンプトを作れるのがメリットです。少なくとも知名度の高い画像生成AIであれば、入力時にどのサービスを使うかを指定することで、より自然で的確なプロンプトを作れます。
翻訳
日本語テキストを入力してそれを英語にしたり、逆にスペイン語文章をコピペして日本語に翻訳させたりできます。もちろん、日本語で命令を出して、英語のコピーを作らせるといったことも可能です。かなり高い精度で翻訳をしてくれますので、海外とのやり取りがある企業にとっては重宝するサービスです。
文章要約
長い文章をポイントに絞って要約するのも、chatGPTの得意とするところです。たとえば、会議の音声をテキスト化した後に、それを入れて議事録にするといった使い方ができます。また、長い解説書やストーリーをかいつまんでもらうことで、資料の読み込みを短時間で済ませることもできます。それぞれの社員が個人的に利用する際にも役立つと言えるでしょう。
chatGPTに役割を与えることで精度が上がる
こうしたchatGPTの使い方を考えた上で、具体的に役割を与えていくことができます。たとえば、ある製品のコピーを作っていると仮定しましょう。その際には、どんな立場でアイディアを出すべきか、chatGPTに役割を与えることで精度が上がります。たとえば、「マーケットトップのシェアを持つブランドとして」とか、「20代女性に向けたコピーを考えるライターとして」などの役割を与えるのです。こうすると目線がはっきりするため、望むアイディアに近いものができあがってきます。あいまいな命令を出すのではなく、明確な役割を与えたほうが良い結果を出せることを覚えておきましょう。
chatGPTでできることを理解してフル活用しよう
chatGPTが果たせる役割は非常に広く、大いに活用できます。自分たちで活用できるジャンルをチェックして、業務効率のために使ってみましょう。