サムスンのスマホ「ギャラクシー(galaxy)」シリーズに搭載されている最新鋭のAIがgalaxyAIです。AIの進歩が凄まじい勢いで進んでおり、世界中で賛否両論を起こしている状況ですが、まさにこのgalaxyAIを搭載したサムスンの新しいスマホは、そんなAIの進歩を象徴するような優れた機能を備えたものとなっています。本記事ではそんな最先端のAI、galaxyAIについて解説していきます。
galaxyAI搭載のスマホが登場
2024年4月にサムスンが新しいスマホ「ギャラクシーS24」を日本で発売しました。今回の新機種の発表でとくに注目を集めていたのが、最先端のAIを搭載したことで機能面で大幅なパワーアップが実現しているという前評判でした。galaxyAIはそんな新機種に搭載された最先端のAIの名称なのです。
スマートフォンの多機能化が年々進んでおり、もう「なんでもできる」状況になりつつありますが、この最先端のAIが搭載されたことでギャラクシーシリーズは「なんでもできる」から「なんでもしてくれる」スマホへと、さらに進歩したと言っても過言ではないほどの優れた機能を実現しました。
気になるgalaxyAIの機能とは?
このgalaxyAIの機能としてもっとも注目を集めているのが「リアルタイム通訳」機能です。電話で通話をしている際にその通話内容をデバイス上でリアルタイムで他の言語に通訳することができるもので、事実上、リアルタイムで他の言語を話している人との通話が可能になります。
スマホのAI翻訳機能も年々進歩が進んでおり、かなりの精度で他の言語の翻訳ができるようになっています。しかし、どうしても伝えたいことや聞いた内容を一度AIに翻訳したうえでコミュニケーションをとる形をとるため、タイムラグが生じてしまう面がありました。このgalaxyAIのリアルタイム通訳機能はそんな従来の翻訳機能の弱点を克服、タイムラグをほとんど感じさせずに通訳・コミュニケーションをすることができます。
いわばgalaxyAIが専属の通訳と同じ役割、それも同時通訳をしてくれる通訳の役割を果たしてくれることになるわけで、従来よりも格段にスムーズなコミュニケーションが可能になります。
なお、このリアルタイム通訳機能に対応している言語には英語、日本語、韓国語、中国語(簡体字)のほかフランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語などがあります。このリアルタイム通訳機能に加えて翻訳アプリも搭載、従来のAIによる翻訳機能もより精度を高めた環境で使用することが可能です。
スマホを使って観光地などでたくさん写真を撮っている、という方も多いはずです。そんな方にとって魅力的な機能が生成AI編集機能です。これは撮影した画像を分析したうえで、そこに写されている被写体のサイズを変更したり、位置変更をAIが行ってくれる機能です。
画像の編集機能も向上の一途を辿っており、編集機能を活用することでより美しく、印象的な画像を作り上げることができるようになっています。あるいは、せっかく魅力的な画像を撮影したにもかかわらず、余計ものが映り込んでしまったり、アングルがちょっとズレてしまったりといった悩みをうまく加工・編集して、よりよい思い出になってくれるような画像を作ることも可能です。galaxyAIではこうした画像編集機能をAIが行ってくれるのです。
例えば、先述したように映り込んでいる被写体のサイズを変更し、背景とのバランスを修正することが可能です。さらにその被写体そのものを削除したり、位置変更をすることも可能です。被写体の位置を少しずらすことで空間をうまく印象的に見せることができるのです。
なお、被写体の移動や削除によって生じた空白スペースはAIが自動的に埋めてくれるので違和感の少ない画像に仕上げることができますし、とりあえず編集を済ませた後にAIから追加の加工・編集の提案を提供してもらうことも可能です。そのため、AIが編集をしてくれるだけでなく、「もっとこうすればいいんじゃないか?」といったアドバイスを受けながら自分の好みにあった画像生成を行っていくこともできるわけです。
この画像編集機能とともにgalaxyAIの重要な機能となっているのが、写真の編集作業です。こちらも撮影した画像をより魅力的に編集する点では共通していますが、こちらでは背景のぼかしや補正などの機能がメインとなっており、加工するのではなく写真のより美しく仕上げるための機能となっています。
外出先でメモをとる機会が多い方に向いているのが「ノートアシスト」機能です。ペンを使って自分でスマホ画面上に書いた手書きの文章をAIが判別したうえで再構成し、読みやすい内容にしてくれます。さらにその内容の要約を作成する機能、多言語へ翻訳する機能なども搭載されていますし、スペリングの訂正もAIがしてくれるので議事録や記事を作成する際に誤字・脱字を防ぐのにも役立ちます。
このノートアシスト機能と合わせて活用したいのが「文字起こし機能」です。録音した音声をAIが分析して自動で文字に起こしてくれるもので、取材やインタビューの際に録音した内容はもちろんのこと、手書きではなく自分の声でメモを取った内容を文字起こしすることも可能です。
しかも、音声を文字起こしした内容を翻訳機能を活用して多言語に翻訳することも可能ですし、その内容を元に要約を作成することもできます。ノートアシスト機能とうまく組み合わせることでメモの作成・整理が格段に楽になりますし、さらに先述したリアルタイム通訳や翻訳アプリと合わせて活用すれば多言語とのコミュニケーションがさらにスムーズなものとなるでしょう。
galaxyAIの使い方
このようにまさに「AI恐るべし」と言いたくなるような優れた機能を備えているgalaxyAIですが、使い方はいたって簡単です。例えばリアルタイム通訳機能では、デバイスの設定画面でリアルタイム通訳を設定するだけで利用可能です。電話をかける際に画面上に表示される「通話アシスト」ボタンをタップし、続いて表示される「リアルタイム通話」をタップするだけで使用できます。画面上に翻訳された文章が表示されている形で通話を行っていくことが可能です。
AIによる画像編集機能では、まずギャラクシーアプリを開いたうえで編集したい画像を選びます。そのうえで画面下部に表示される編集アイコンをタップすると、編集モードに移行します。この画面の左下に生成AI編集のアイコンが表示されますから、それをタップするとAI画像編集機能を利用しながらの画像編集を行えるようになります。
このようにそれぞれの機能ごとに使い方がありますが、どれも従来のスマホの操作の延長線上にあるもので、とくに難しい点はありません。「どんなことができるんだろう?」と好奇心を持ちながら試してみながら覚えていくことができるでしょう。この使い勝手の良さ、わかりやすさもまたgalaxyAIの大きな魅力となっています。
まとめ
このgalaxyAIを搭載したスマホが発売されたことでギャラクシーシリーズは新たな段階に進歩したといってもよいでしょう。外出中にできることが増えることでもっと毎日の生活が便利に楽しくなっていきつつ、可能性が広がっていくはずです。とくにリアルタイム通話機能を試してみたい!という方が多いのではないでしょうか。そんな人間の好奇心を刺激する魅力を備えたスマホAIとも言えるでしょう。